top of page
logo-250228-orange.png

バスがゆくよ

9月20日
読了時間: 2分

更新日:9月21日


「右へ曲がります」

紅い彼岸花 咲きはじめた川沿い

いつもの梨園通り過ぎて

バスがゆくよ


高齢の方が 高齢な方に 席を譲る

「いいんです」

   「いいんですよ」

「…じゃあ、ありがとうございます」

I am the youngest amongst all

バスは満車です

朝は1便 次はお昼

ブルーの車体

コミュニティバスがゆくよ


車窓流れる小道 

槙塀の影から 腕が伸びる

止まるバス ご自宅前ピックアップ

「ありがとうございます」

「よろしくお願いします」

見慣れた町を道を バスがゆくよ

すれ違うコンバイン

刈田に黄金色 収穫の季節

病院 市役所 ショッピングセンター

大方降ります コミュニティバス


着いた着いた

ようやく駅に

エスカレーター 止まったまま

土嚢は端っこに 積まれたまま

あれ以来の駅に来たよ

次の電車まで …20分?OK

プラットフォーム 並ぶ 窓 窓

窓に開ける 眼下の町

あの日泥水に 浸かった町

小さな川沿い 黒いトンパック 

土嚢積み上がった 崩落箇所

「ガス会社があんなの作って 

こっちに水が来たことはなかったのに」

大きな黒い穴は

明けて夕方には塞がれていた

「砂利を流し込んだんだろうね」

大きな黒い穴 その真横に

うちのセレナくん

アスファルト片に稲穂に三角コーンに

脚絡まった あの日のセレナくん

眼下の町に 川は流れる

過去10年 3度目の氾濫

大きな補修工事して

川岸はコンクリートになった

工事終わったか終わらないか

からの、最大の被害

さよならセレナくん

再びの日常

今日もいちにち500円

土色のまま 駐車場


びゅん と風が吹く


「やっぱ水うまいわーーーーー」

座り込んで20分 高校生たちが唸る笑う


びゅん と風が吹く


「間もなく 1番線に 電車がまいります」

コメント


bottom of page